西澤保彦による作品。あらすじは「どうしても殺人が防げない!?不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう。渕上零治郎老人―。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは。」
評価/★★★★☆
私を読書という物にハマらせた作品。当時シュタインズゲートに首ったけで、ループ物が読みたい、と思ってこの作品に辿り着いた。文体は比較的軽く、主人公もまさに少年探偵で、子供ながらにして何とか事件の真相にたどり着こうと奔走する。登場人物も多めだが、それぞれに個性があり、誰が誰だかが分かりやすい。
ループもの特有のバタフライ効果という奴で、一難去ってまた一難スタイルだ。それでオチが読めず、次へ次へ、とページを捲る手が止まらない。私自身、これを授業中に読んで叱られた。
聡明な方ならオチが分かるかもしれないが、どこかに答えが落ちている、という作品ではないので、もしかしたら最後まで読まないと分からない作品なのかもしれない。
ただ、もっと大きいどんでん返しがあるのか、と期待してしまうと、期待ハズレになる。これは私自信の感覚なのだが、「ああ、そうなの」という感想で終わってしまった。しかしこれはオチというよりもそれまでの過程を楽しむ作品だと思っている。オススメだ。
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